たかまさ’s ブログ

還暦親爺が勝手に書き綴る過激ブログ。ご意見無用!

心優しい日本人

日本人の中には原爆慰霊碑に書かれた文言を素晴らしいと絶賛する人々がいる。世界的作家の村上春樹もその一人だ。「安らかにお眠りください。過ちは繰り返しませんから」と書かれた原爆慰霊碑の文言をスペインのカタルーニャ国際賞受賞式で絶賛した。

彼は「日本は原爆の被害者でもあり加害者でもある」と言っている。私はなぜ日本が原爆の加害者なのかわからないが、村上は原爆を落とさせた原因が日本にあるからと云いたいようだ。アメリカが投下した是非は問わないと言っているから原爆が使われたこと自体が問題なのだということらしい。

日本の原爆反対論者にとって加害者ぶることは、どうやら正当な姿勢のようである。「日本は原爆の被害者と同時に加害者なのだ、原子力発電を推進することは正に加害者としての自覚が足りない」というのが原発反対の主旨でもあるようなのである。

原爆はアメリカ軍が用意周到に計画して投下する都市を前もって決めていた。候補は京都、小倉、広島、横浜だった。特に京都は地形的に被害を把握し易いという点で最も有力な候補だった。しかしスティムソン陸軍長官が反対して京都は候補から外された。日本の首都があった古都を破壊することはさすがに躊躇われたのだ。しかし占領後の統治がしにくいというご都合主義に基づくものであった。横浜も後に候補から外されたが、外されたとたんに大空襲に見舞われることになった。被害は死者1万人という悲惨なものだった。もちろん一般市民を狙った無差別爆撃であった。

小倉と広島は原爆の実験都市として通常空爆を禁止されていた。アメリカ軍は原爆の被害を克明に記録する計画を進めていたので、通常爆撃で破壊しないようにしたのだ。アメリカがいかに日本人を人間として無視していたが判る話ではないか。しかも小倉が視界不良だったため急遽長崎に変更して投下した。正にアメリカは日本人を格好の標的にして原爆実験をしたのだ。

日本への原爆投下はアメリカという人種差別政策を営々として行ってきた白人種国家が犯した人類史上最大の戦争犯罪である。日本がこの件で加害者であるはずがない。どんなに詭弁を弄してもアメリカの罪は正当化できるのものではない。

加害者ぶる心優しき日本人は事実を直視していない。村上は実際には自覚していて、だからこそ「夢想家」を名乗っているのだ。

私はこういう偽善者を断じて信用しない。